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トリアージについての説明会

平成16年9月4日(土)19時30分〜21時30分の2時間、十四山村役場2階会議室において十四山村消防団幹部3名、各分団幹部4名以下その他消防団員計30名に対して、海部医師会の鈴木こどもクリニック院長先生より、災害時におけるトリアージについての説明がされました。
皆さん、熱心に聞かれてました。もしもという時に是非、役立てて下さい。

佐野十四山村長あいさつ

熱弁の鈴木講師
<参考>
トリアージ(Triaje)
  • フランス語のtrier(選別する)が語源
  • コーヒー豆の選別作業時に使われた。
災害医療対応の基本的な流れ
  1. 傷病者の探査と救助
  2. 傷病者の搬出・誘導・集合
  3. 応急処置
  4. 医療機関への搬送
  5. 医療機関における治療
  6. 転院・後方搬送
災害時のトリアージの概念
  • 「限られた人的物的資源のなかで最大多数の傷病者に最善を尽くすために、傷病者の緊急度と重傷度により治療優先度を決める」
トリアージは繰り返される
  • トリアージは災害現場、救護所、搬送時、医療機関において繰り返し行われる。トリアージとはそれぞれの状況下におけるもので、絶対的なものではない。状況が変われば、トリアージカテゴリーもかわる。患者の状態も変化するし、医療資源や搬送条件も変化するため、トリアージを繰り返さなければならない。
トリアージの実施方法
  • トリアージの実施場所:救出場所からあまり離れず、安全な広い場所で救急車が一方通行できるよう場所を選ぶ。
  • きわめて早い判断(30秒)
  • トリアージダックを右手首に二重に巻きつける。不可能のときは左手首→右足首→左足首→首の順序となる。
  • トリアージ分類を変更するときは古いダックは捨てずに大きな×印を付け、その上に新しいダックをつける。
トリアージを行う際の留意
  • トリアージを行う前に、傷病者をむやみに動かしてはならない。
  • トリアージエリア内には、傷病者以外の者(家族や報道関係者等)を入れてはならない。
  • トリアージの結果について、他の医療従事者は私見をはさまない。
  • トリアージの結果について、傷病者及びその家族が納得できない場合には災害の状況、傷病者の状況を説明し、可能な限り理解を得るように努めなければならない。
  • 家族からの問合せ等に対応するため、搬送、収容された傷病者の氏名などを記載し、提供しなければならない。
  • CWAP(Children子供、Women女性、Aget people高齢者、Poor people貧困者)と呼ばれる災害弱者を意識した行動をとる。最近は障害者、慢性疾患患者、旅行者も災害弱者にふくまれた。
  • すべての損傷を確認しない。
  • 生命は四肢より優先される。
  • 騒ぐ者、手前にいる者は優先したくなるものである。
  • 重傷者は歩かない、話さない中にいる。
  • 絶対的予後不良の最重傷者には苦痛の軽減も考慮する必要がある。
  • 二つの例外(気道障害、致命的な出血)を除いては治療は行わない。